保育コラム
「時間が足りない!」保育士さんの過酷な持ち帰り業務
*2016/11/28更新*
*2017/4/29更新*

保育士の仕事の一番大変なところは、何といっても仕事量の多さです。
書類に、壁面製作、そして行事の準備物、と何時間あっても足りません。
今回は、実際に保育の現場ではどのくらいの量の仕事を持ち帰りしているのか調べてみましょう。
さらに、持ち帰りの上手な軽減方法についてもご紹介します。
目次
保育士の持ち帰り業務は一日どのくらい?
就業時間を使っても、残業してもできない仕事は家に持ち帰るしかありません。
では、持ち帰った仕事に一体どのくらいの時間を割いているのでしょうか?
保育士さんを対象にしたアンケートで一番多かったのは、一日2時間程度というものでした。
30%の方がこれに該当しており、「一切ない」という人は、6%にしかなりませんでした。
もちろん、2時間以上の持ち帰りをしている保育士もいます。
「気づいたら朝になってた」という経験もあるようです。

保育士の持ち帰り業務の内容は?
では、保育士はどんな仕事を持ち帰っているのでしょうか?
・年間計画などの書類
・園・クラスだより
・行事で使う小道具や衣装製作
・壁面装飾
・卒園時に渡すアルバム
などが多いですね。
個人記録などの書類は、基本的に持ち帰りが禁止されている保育園もありますので、それ以外の製作物を持ち帰るという人が多いようです。
確かに、保育士の書類は、
・年間計画
・月案
・週案
・日案
などたくさんあります。
他にも、園外保育申請書などもありますので、書類を書くだけでも相当の時間を費やします。
持ち帰りの仕事を減らすには!
毎日、これだけの仕事を持ち帰っていては自分の時間なんか持てませんよね。
そこで、実際に保育士がしている対策をご紹介しましょう。
まずは一つ目。
それはスキマ時間を埋めることです。
子どもたちのお昼寝時間は保育士にとって、仕事をする大切な時間です。
できるだけここで仕事を片付けるという人も多くいます。
そして二つ目。
複数担任であるのなら、保育士それぞれが得意な分野を担当する、というものです。
職員同士のチームワークで仕事量は減らせます。
苦手なことって予想以上に時間がかかりますよね。
そこで、自分の得意な分野を引き受けて、苦手なものを相手にしてもらう、ということです。
最後に三つ目。
壁面装飾などは長持ちさせる、というものです。
誕生日表や、壁面装飾は一回で終わらせずに、長持ちするように画用紙の後ろに型紙などを貼って、何年か利用するというものです。
誕生日表は、子どもが変わりますので、大きな部分だけ残しておき、子どもの名前を書く所だけ作るという人もいます。
エコにもなりますし、自分の負担も減るので実践してみてはいかがでしょうか。
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著者:きょう /岡山県/30代後半女性/保育士歴9年
出典/寄稿元:保育士の悩み | http://www.geistesgeschichte.net/
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(11/28更新)メリハリをつけて、負担を減らしましょう!
持ち帰りの仕事で大切なことは、時間を決めて、メリハリをつけるということです。
卒園の時のアルバムなど、デッドラインが決まっている時は仕方ないです。
しかし、それ以外の仕事なら、明日までに絶対!というものから片づけていくのが大切です。
最初に、「今日は2時間だけ!」などと決めて出来ない分は次の日に回す、ということが長く仕事を続けていく上で重要ですよ。
自分の中でもルールや、時間配分を決めて、いつまでもダラダラ仕事をしないようにしましょう。
*2017/4/29更新*
一日の仕事にメリハリを付けやすくする方法のひとつに、業務の見える化があります。
やり方は簡単で、保育時間や給食時間、おやつや自由時間など、定型的な一日のスケジュールを表にしてみましょう。
この際、できれば毎日関わるチームの保育士さんにも協力してもらって、全員のスケジュールを共有します。
そうすることで、自分が事務作業に充てられる時間が一目で分かり、安心して現場を抜けることが出来るんですね。
各業務の制限時間も意外と知らずにおこなっていたりするので、生産性を上げることにも繋がり良いことずくめです。
「どうしても終わらない」つらい環境に悩む保育士は

とはいえ、保育士の配置数が少なく、どう頑張っても業務時間中に終わる量ではない・・・という辛い環境に悩む保育士も多くいます。
遅くまで残業して、さらに家に仕事を持ち帰って、寝るのは深夜、そして早番勤務。というサイクルだと、保育士自身が身体に不調をきたしてしまいます。
夜十分に眠れなかったり、朝起きて「保育園行きたくない・・・」と思ってしまうことはありませんか?
大人の保育士だって、登園拒否になるんです。でもそれは、自分の身体を守るためには本当に大切なことなんです。
自分の身体を痛めつけてまで頑張る必要はありません。
「保育園おちた」の一件から、保育士の給料やお休みが見直されてきています。
そのため、もっと満足して、「保育士で良かったなあ」と思いながら毎日楽しく働ける職場が増えてきています。
自分を守ることができるのは自分だけ。
子どもたちの「憧れの先生」であるために、働く環境を変えてみる、というのも手段のひとつですよ。
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