年収200万円からの貯金術! 第4回 40代、50代でも大丈夫!お金を賢く貯めて増やす方法

「保育の仕事は給料が高くないから貯金はできない」とあきらめていませんか? 実は収入が低くても、限られたお金を賢く使うことによって、年収の高い人よりも大きな額を貯蓄している人も多いそうです。
そして、40代、50代からでも貯金体質になって、投資信託などを使えば、それなりに老後の蓄えもできそうなんです。
そのあたりの方法を、家計再生コンサルタントの横山光昭先生に伺いました。

取材・文/野中真規子

PROFILE:

横山光昭(よこやま・みつあき)先生

家計再生コンサルタント、ファイナンシャルプランナー。株式会社マイエフピー代表取締役社長。

独自の貯金プログラムを生かし、リバウンドのない再生と飛躍を実現。依頼者に時に厳しく時に優しく寄り添いながら、家計がうまく回らない原因を探り、お金の問題だけでなく、人生まで再生させると評判。口コミの依頼者も多く、再生した人数は現在まで約1万人以上。貯金や投資にまつわる著書も多く、「年収200万円からの貯金生活宣言」(ディスカヴァー・トゥエンティワン)、「はじめての人のための3000円投資生活」(アスコム)などがある。
★8月10日に新刊『50歳からの「お金の不安」がなくなる生き方』(大和書房)が発売!
★株式会社マイエフピー http://myfp.jp/

目標を決めて、まずは3カ月貯めてみる

baseふぁみ子(以下、F):子どもの教育資金や自分の老後資金など、かかるお金を考えると心配です。

先生:メディアなどで「大学進学時に何百万円いる」「老後資金は夫婦で何千万円必要」などという情報が出ているので「そんな大きなお金は貯められない」と思っている人もいるかもしれません。
でも子どもの大学資金は小さなうちからコツコツ貯めればいいし、老後資金も同様になるべく早くから少しずつコツコツ貯めていけばいいのです。

baseふぁみ子:一気に貯めなくても大丈夫だと思うと、少し楽になります。

先生:貯金しようとまじめにがんばりすぎてしまうのは、逆によくありません。節約すればお金が貯まるとわかっていても、なかなかそうはいかないのが人間です。気合いを入れすぎれば、最初はまとまった額が貯金できたとしても、出費が多い月などにうまく貯められないと、挫折してしまう可能性が高くなります。うまくいかなくても気持ちを切り替えて、おおらかな気持ちで貯金に取り組んだほうが、長い目でみて貯まりやすいと思います。

base第1回では、まずは3ヶ月くらいのスパンでがんばるといい、とうかがいました。

先生:一年のうちには行事や臨時の出費があったりなど、支出は毎月一定ではありません。3ヶ月あれば、貯められない月があってもトータルで結果を出しやすくなります。3ヶ月のスパンが終わったら、少し休んでからでも、すぐにでもいいので、また3ヶ月・・・と繰り返しやってみることで、だんだんとコツがつかめるようになり、貯金力がついてくるでしょう。

40代、50代でもまだ間に合う!

ふぁみ子:40代、50代で貯金がゼロの場合でも大丈夫でしょうか。

先生:まだ間に合うと思います。もう50代だからとあきらめてしまうのではなく、気づいたときから早めに節約、貯金を意識し、貯金力をつけていき、できるところまで老後資金を作ることが大事です。
なお、貯金力をつけるためには、はっきりした目的を持っておくことをおすすめします。
たとえば、
・数ヶ月でなるべく多くのお金を残したいAさん
・半年後に20万円貯めたいBさん
のケースを比べてみましょう。
Aさんは、1ヶ月目は気合いをいれて5万円を貯められましたが、2ヶ月目には油断して無駄遣いをしてしまいました。3ヶ月に焦って節約をがんばったところ、4万円貯められましたが、4ヶ月目には交際費などで出費が増え、結局挫折してしまいました。
一方で、目的が決まっているBさんは、最初の3ヶ月は4万円ずつ、4ヶ月目は出費が増えて貯金できませんでしたが、目標額まであといくらあればよいかを冷静に考え、5ヶ月目、6ヶ月目はがんばって節約し、見事20万円を貯めることができました。
老後資金も同じです。漠然とした不安だけで焦るのではなく、まずはいくら貯めたいのかを考えてみましょう。目的がはっきりしていれば、うまくいかない月があっても乗り越えようというモチベーションがキープしやすくなります。

ネット証券なら投資信託が100円からできる!

ふぁみ子:前回、少額から始められる投資信託についてのお話を伺いました。投資というと、損してしまいそうで心配なのですが。

先生:投資といってもいろいろなものがあります。一般的に、投資=こわいという思い込みは、大金を元手に個別株やFXなどで大損をした、という話をよく聞くからだと思います。しかし、投資信託は、投資家のお金を運用の専門家が株式や債券などさまざまな投資先に分散投資して利益を分配する金融商品で、一部のネット証券では100円から購入できるので、初心者におすすめです。

baseふぁみ子:どんな投資信託がおすすめですか?

先生:まず初めて投資をするという人におすすめしているのは、バランス型の投資信託です。バランス型の投資信託とは、日本の株式や債券、外国の株式や債券などがバランスよく組み込まれている商品で、これを1つ買うだけで、分散投資が可能です。それを毎月積み立てで購入し、長期的に持つことで、定期預金よりも大きく増やしていくことができるでしょう。
たとえば月に3万円貯金するなら、そのうち5千円をまずは投資信託に積み立てていくのもいいのではないでしょうか。ポイントは、家計に無理のない金額で、長期で持つこと。私も長く持っている投資信託がありますが、3%くらいで運用できています。今、定期預金の利率は0.1%もあればいいほうですから、その差は大きいのでは。
また「個人型確定拠出年金」もおすすめです。
投資信託や個人型確定拠出年金については、本などを読めばどんなものかくわしくわかると思いますので、興味があればぜひ調べてみてください。

baseふぁみ子:一気に貯めなくても大丈夫だと思うと、少し楽になります。
定期預金よりも良い利回りでお金を増やせ、少額から始められるとは魅力ですね!
最後に読者にメッセージをいただけますか?

先生:今お金を貯められていないなら、環境や人のせいにしないようにしましょう。年収が高くても貯金がなくて、私のところに相談にくる人もいれば、給料が少なくてもコツコツ貯めたお金の運用の相談にくる人もいます。
人によってさまざまな状況下で生活をしていると思いますが、どんな状況でも貯金できている人はいます。つまり、貯められるかどうかは自分次第。
強い意志を持ち、また一度失敗しても前向きに切り替えられるおおらかな気持ちも忘れずに、無理なく節約・貯金を続けていってくださいね!


横山先生の連載はこれで終了です。ご愛読ありがとうございました。

著書紹介

横山先生の著書「年収200万円からの貯金生活宣言」(ディスカヴァー・トゥエンティワン)はNHKあさイチ、TBS系はなまるマーケットでも紹介されて大反響!出費を「ショー(消)・ロー(浪)・トー(投)」に分けるだけで、あなたも貯金体質に♪たった90日で誰でも貯められるようになる貯金プログラムを初公開。どんなに収入が少ないときでも貯金できる技術=貯金力を、伝授します。「貯金力」さえつければ、もう一生お金に困りません。いっしょに貯金生活、はじめませんか?
★ご購入はコチラ★

保育士の仕事を探す

保育士の仕事をさがす

保育Fine!で理想の職場を探す