ますます高まる延長保育の必要性。保育園で心がけることは?

女性の社会進出によって、延長保育の必要性は高まる一方です。時代のニーズに応えるために、延長保育を導入する保育園は増えています。保育園に通う子どもたちが抱える問題も変わってきており、どう対処すべきか迷うこともあるでしょう。
そこで今回は、延長保育が子どもに与える影響や保育士として配慮すべき点についてお伝えします。

12-5_10272005303_R

延長保育が子どもに与える影響とケアのポイント

通常の保育時間を延長して行う延長保育ですが、現行の制度では11時間の保育時間をオーバーした場合が延長保育となります。
(参考:平成27年4月より、保育所・認定こども園の延長保育が変わります。)
延長保育を利用する子どもにはどのような影響があるのでしょうか。
➤ 親と離れて過ごす時間が増えることで、寂しさからわがままになりやすくなる
➤ 寝不足や疲れが見られる
➤ 夜ご飯を食べる時間が遅くなり、空腹によるいらだちや体調不良が起こりやすくなる
延長保育を行う保育園では、このような子どもたちの負担を少しでも減らすために、さまざまなフォロー体制が試みられています。例えば、延長保育利用の子どもたちには補食を用意する、などです。保育園によっては希望により夜ご飯を提供するところもあるようです。また、アットホームな雰囲気づくりを心がけることも重要です。子どもの人数にもよりますが、延長保育時にはあえて手狭な畳の部屋などを利用するといった工夫も必要でしょう。子どもが家にいるような安心とくつろぎを感じられるように配慮できるといいですね。保育士は子どもが抱える寂しさを受け止め、スキンシップを多めにとるようにすることも大切です。

保育士が抱える問題と解決案

保育園側にも延長保育を導入することで浮上する問題があります。保育士も、その問題を踏まえて対策を講じる必要があるでしょう。問題とその解決案を具体的に見ていきましょう。

延長保育時の保育士が足りず、けがの心配が!

外遊びやボール遊びなど、子どもが活発に行動してしまうと、少ない保育士では対処しきれなくなります。絵本の読み聞かせやお絵かき、積み木遊びなど静かに過ごせる環境づくりを心がけましょう。

保護者が早く迎えに来られるときも延長を利用するようになる恐れが!

子どもの状況を伝えて、親が子どもと一緒に過ごす時間の重要性をお迎えときに伝えるようにしましょう。
延長保育には利用料金が発生するので、むやみに利用するケースは少ないはずです。責めるような口調にならないよう注意しましょう。

延長保育時は縦割り保育になることも!

延長保育時は、自分がいつも担当している子ども以外の園児も一緒に見ることがほとんどでしょう。保育士同士が連携して、園児に関する情報伝達をしっかりと行う体制を整えることが求められます。パート保育士のみで延長保育を行う場合、情報共有の体制づくりは重要です。
これまでにない制度を導入すれば、経験したことがないような問題にも直面します。どうしたらゆとりをもって保育にあたることができるか、保育士同士はもちろん、保護者とも話し合いの場を設けることで、解決の糸口が見つかるかもしれません。問題をひとりで抱え込まないようにしましょう。

ニーズに応える保育園で働くメリットも

閉園時間ギリギリに「お迎えはまだか」とやきもきするよりも、延長保育を導入し勤務時間が分担された体制をとっている保育園の方がよい場合も。時代とともに需要も変わってくることを念頭に、どんな保育園でどのように働くか考える際の参考にしてください。

保育士の仕事を探す

保育士の仕事をさがす

保育Fine!で理想の職場を探す